精液の液化現象

射精されたばかりの精液はネバネバした粘性がありますが、時間が経つとサラサラの液体に変化することはご存知でしょうか？　ほとんどの人は射精したらティッシュで拭いてポイなので、男性でも意外と気付かない人が多いかもしれませんね。

筆者は精液マニアなので（笑）、精液を容器に採取することがよくあります。その時、初めはドロドロだったのに10分もするとサラサラの水みたいに変化していることをかなり早くから知っていました。ですから容器に射精しない限り気付かない現象なのです。

精液がこのように変化する理由はよくわかっていませんが、射精された直後は女性の膣から流れ出すのを防ぐために粘り気があり、子宮口に達した後は精子が運動しやすくするためにサラサラに変化すると言われています。

精液がサラサラに変化するのは、精嚢液に含まれるネバネバの元になる物質が前立腺液に含まれるPSA（前立腺特異抗原）という酵素によって分解されるためです。つまり精液が初めから混じり合っていないのはこういう理由があったのですね。射精の瞬間に混ぜ合わされて機能を発揮するなんて、本当にうまくできていますね。

自分自身は精液が液状化することをずっと前から知っていましたが、このことを医学的には「液化」と呼ぶそうです。もともと液体なのに変な日本語ですが、ドロドロのゲル状だったものがサラサラの液体になるという意味なのでしょう。

感覚的には10分もすればサラサラになるという認識でしたが、ちょっと思いついてその様子を動画に撮ってみようと思いました。いわゆる微速度撮影でコマ送り再生すれば時間を凝縮して観察できます。下の動画は3秒間隔で10分間撮影したものを20秒に圧縮しています。

初めの方は白っぽい前立腺液とやや黄色っぽい精嚢液がはっきり分離しているのがわかりますね。しかし開始直後からすぐに流れ出して混じり合っていくことがわかります。白い塊のように見えた精子はだんだん薄くなり見えなくなります。これは密集していた精子が一様に分散して透明になったということでしょう。そして10分も経つと前立腺液と精嚢液の境界はあいまいになり、ほとんどわからなくなります。この頃には完全にサラサラでした。

精液の液化は妊娠成立のために重要と言われており、何らかの理由で液化がうまく行かないと精子の運動性が下がり男性不妊になる可能性があります。僕の精液は健康そうですね（笑）。

こういう動画って今まで見たことないですが、撮った人っているのかな？　いかにも精液マニアらしいですね（笑）。